国産ライチの栽培
5月下旬から7月上旬が「新富ライチ」の収穫時期になり、美しく鮮やかな赤色のライチが実ります。非常に短い収穫期間、ハウスで1玉ずつ丁寧に育てられたライチをお客様のもとへお届けしています。
ハウスで育てるライチは、植え付けて3年で人の背丈ほどに成長します。その前に3年ほどポットで栽培し、その間は、なるべく着果させないようにして木を成長させます。
冬場にじっくり温度を上げると、少しずつライチが育ってきます。そして、2月末ごろ、ハウスの中は白いふわふわした花でいっぱいになり、蜂が飛び回って受粉をしてくれます。手でぱっと触ると、花が落ちて、緑の小さい実が見えます。これが、大きなライチに育っていくのです。1本の木に、おおよそ100個前後を実らせた後、そこからきれいな丸い実だけを摘果していきます。
ライチの栽培で難しいのは、割れが出てしまうことです。種が太る時期は、梅雨で湿度が上がるため、割れやすくなります。その時は、ハウス内の温度が上がりすぎないよう注意しながら育てます。
寒さと水・肥料でストレスをかけることで、ライチは実をつけて子孫を残そうとします。ただ、ハウスで育てればできるものではありません。生産者さんが、毎年データを管理・研究し、試行錯誤を重ねながら、希少な「新富ライチ」は栽培されています。